代表者ごあいさつ

「地域の患者さんや職員のためにクリニックを続けたいが、このままだと閉院せざるを得ない。なんとかしてくれないだろうか？」

この言葉がわれわれが、医療機関の事業承継を取り組むきっかけでした。

とても盛業されているクリニックでしたが、とある事情で閉院せざるを得ない状況でした。しかし長年にわたり通院してくださる患者さんや、働いてくれる職員のことを想うと、このクリニックをここで残さなければならない…。そんな院長の患者さんや職員に対する想いに共感し「何とかしてお応えしたい、お役に立ちたい」と想い、当事業をスタートさせました。

医療機関、特にクリニック・診療所の廃院・休止件数は、厚生労働省の調査によると年間6000件を超えています。その理由のひとつとして、院長の高齢化や後継者不在といった問題があります。さらにクリニック・診療所における60歳以上の医師の割合は47.3％と半数近くにのぼり、一般企業であれば定年を迎え引退する年代が半数近くを占めています。これらから後継者不在などの理由により廃院せざるを得ないクリニックや診療所は今後も増えていくことが予想されます。クリニックや診療所が廃院してしまうと、通いなれた地域の患者さんは困り、そこで働いている職員の方は雇用を失ってしまいます。

われわれは、事業承継をただの事業売却ではなく、「地域医療におけるかかりつけ医機能の引継ぎ」と位置づけています。院長（医師）の想いに誠実に向き合い、地域にとって価値ある必要なかかりつけ医機能がつぎの経営者へと、しっかりとバトンが引き継がれていく、そのような事業承継を目指しています。

そしてその結果、そのバトンを渡したい院長（医師）、受取りたい医師、さらには患者さんやそこで働く職員の方を含めた関係者全員が“すべて良し”となれる様なお手伝いができればと考えています。

医療機関の事業承継をサポートさせていただくことで、地域の患者さんと日々向き合い、大切な地域医療を守っておられる医師の皆さまの、お役に少しでも立てれば幸いです。